F.LL.Wright の住宅


第15回 Palmer邸 1950年  ~三角モジュールの家~


Palmer邸は一辺4フィート(121.9cm)の正三角形のユニットで構成された平屋建て。起伏に埋め込まれ自然環境よく調和しています。レンガ積みの壁に穴あきブロックが埋め込まれ、暗い壁から変形の光が差し込みます。居間は3方が大きな開口部で谷に向かって大きく開かれ、長い庇に覆われたテラスから外に出ます。明るさのコントラストが大きく落ち着きと開放感の両方を感じさせる空間です。
Palmer氏は、ライトの住宅の魅力を『刺激的な要素が調和を保っていること』と述べていました。

レンガ色のコンクリートの床には基準の目地が刻まれていて、ベッドまでユニットラインに合わせてつくられ変形しています。かなり強引なデザインですが不自然さを感じさせません。

三角形の書斎。トップライトの明るさと穴あきブロックからの弱い光が混在する不思議な落ち着きのある部屋。Palmer氏は美術に造詣が深く陶芸家浜田庄司の作品も飾られていました。

離れのティーハウス。居間と同じパターンの開口部。
ライト亡き後、ライトの親指といわれていたジャック・ハウの設計によって増築されました。

私が訪ねた時はまだPalmer夫人がご健在で隅々まで案内してくださいました。現在は、一般に貸し出され宿泊することができます。

flwpalmerhouse

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 『住まいマガジン びお』にて連載中。